なぜ外注の『Webライター』『SEO対策業者』『Web制作業者』が期待ほどの成果を挙げられないのか。

なぜプロであっても外注のWeb関連業者(下記)が、『期待外れ』に終わることが多いのでしょうか。

  • Webライター
  • SEO対策業者
  • Web制作業者

私は、仕事を依頼する(企業)側にも、依頼される側(業者)にもなったことがあるので、その理由がよくわかります。

まず、業者の立場からお話ししましょう。

業者は常に

「如何に依頼者からの指示に従い、イメージ通りの作品を作るか」

ということに注力します。

たとえ、

「もっとこうした方が使いやすいサイトになるのに」

「もっとこうした方が、良い見た目のページになるのに」

と思ったとしても、指示以上の業務を行ったり、専門外の提案をすることは、あまりありません。

一方、業者に外注を出す企業の考えはどうでしょうか。

多くの場合、

社内に専門家がおらず、且つ

・既存社員を一から養成する余力がない

・専業の社員を雇うほど、その業務に重要性を感じていない

という事情を抱えています。

だからこそ

「外注に頼もう。」

とい考えに至るのです。

もちろん、Web制作、SEO、ライディングなど、それぞれの業者が、いずれかの専門業者であって、総合的にサイトの管理をしてくれる会社でないことは、充分理解しています。

ところが一旦依頼をすると、どれもごっちゃになり、

「検索順位の上位に表示させてほしい」

と、ライターさんに頼んだり、

「いい感じの文章を書いてほしい」

と、Web制作業者に頼んだり、

「お客様を商品(またはサービス)購入に誘導して欲しい」

と、SEO業者に頼んだり、

いずれかの専門業務を、すべて一社に期待してしまうことになるのです。

ひとつずつ、もう少し細かく見ていきましょう。

SEO業者の場合

まずSEO業者について。

通常のSEO業者は、SEO視点での対策しかしてくれません(または出来ません)。

確かにそれが本業であり、充分なはずです。

が、実はそれだけでは、依頼者の潜在的な期待に応えられないだけでなく、サイトやページを検索上位に上げるという、最低限の期待値にすら達しない場合が多いのです。

SEO業者に仕事を依頼する企業は

「自社のサイトやWEBページを、検索結果の上位に上げたい」

という明確な目的があります。

それに対しSEO業者は、検索エンジンに評価されやすいコードやタグの書き方、アルゴリズム、その他の要件などについて『技術的な知見と経験』を持ち合わせています。

しかし、それだけでは検索結果の上位には上がってこない場合が多々あるのです。

その理由は・・・。

SEO対策に最も必要な『コンテンツの有用性』を高めたり改善したりするまでは、SEO業者は持ち合せていないからです。

どんなにGoogleが推奨するとおりのページ造りやタグの使い方、表示スピードなどを最適化しても、内容が良いもので無ければ上位表示されることはありません。

反対に、少々コードの構造やタグ付けの方法が拙くても、ユーザーにとって有用な情報が含まれているページであれば、上位にたやすく上がってきます。

まっとうなSEO業者であれは、最新の検索エンジン・アルゴリズムに則った対策を講じてくれることでしょう。

しかし、基本はそれだけで終わりです。

コンテンツの有用性(ユーザーが探している商品や答えが掲載されているか、ユーザーが扱いやすいページ構成になっているか、等)や、記事の内容まで(分かりやすい文章で書かれているか、信憑性はあるか)は、見てくれないのです。

それともうひとつ。

(契約条件によりますが)通常は、成功報酬制でもない限り、『対策したけど効果が得られなかった』という場合も、それ以上のアフターフォローはしてくれません。

結果が出なかったからといって引き続き何かしてくれるということは、まずありません。

Webライターの場合

次に、Webライターの場合。

プロのライターさんや業者の場合、洗練された文章を書くことには長けていますが、SEOを意識した記事を書くのは苦手な方が多いように感じます。

また、業者・ライター個人にもよりますが、少なくとも僕が見た方の記事は、読者を惹きつける洗練されたかっこいい文章である反面、普段目にすることの無い難解な語句や専門用語を駆使した、結果として「わかりにくい」記事が多かったと記憶しています。

タイトルやディスクリプション、文中に含む(キー)ワード等も、見た目のクールさを重視し、SEO対策を無視したものがほとんど。(もちろん、ライターさんにSEO対策まで期待するのは酷ですが…)

その結果、カッコイイけど検索にかかりにくい、人目に付きづらい記事が完成するのです。

それともうひとつ。

基本『書いて終わりだから』という問題点もあります。

どんなに良い記事でも、時間と共に、内容と実際の情報に乖離が生まれてきます。

世の中は変化しているのに、記事の情報は作成した時のまま。

願わくば、記事も定期的に更新してもらいたいものです。

もちろん書きっぱなしの記事は、SEO的にもよろしくありません。

放置したままの記事より、常に手が加えられている記事の方が、(情報の有用性を重んじる)googleからの評価が高くなるのは当然のことです。

最終更新日が表示される記事などの場合、読者に与える印象も当然違います。

そういった理由で、外注のライターさんが書いた記事は(一度は検索結果上位に上がったとしても)、次第にランクを堕としていくことになるのです。

Web制作業者の場合

こちらも前述の業者(SEO業者/Webライター)と同じく、

『依頼者の指示通りに作り、納品したら終わり』と考えている業者がほとんどでしょう。

例えば、依頼側企業の担当者が『デザイン重視』の人で、「とにかくカッコいいサイトを!」と指示してきた場合、依頼を受けた業者は、たとえそのサイトの表示スピードが遅くなろうと、使いにくいサイトになろうと、SEO的に最悪なサイトになろうと、指示され通りに作ります。

納品後そのサイトが検索上位に上がってこなくてもお構い無し。

※上記は極端な例です。一般的な(優良)企業であれば、自分達の専門外であっても最低限の提案やアドバイスはしてくれると思います。

依頼者からすると、「たしかに指示通りにサイトは造ってくれたけど・・・。もう少しSEO的なところも考慮して欲しかった」と不満が残るのです。

そして、「検索上位に上がってこないので、何とかしてほしい」

と伝えると

「スミマセン、別料金になります」や「SEOについては専門外ですので」という答えが帰ってくるわけです。

どうでしょう。

このうように考えると、やはり依頼者の意図やブランドの理念、目標などをよく把握した、多方面の知識がある担当者を社内で育成するのが効率的だと言えるかもしれません。

もしくは僕のように、それぞれの知識を一定レベル持ち合わせており、コストパフォーマンスも高いフリーランスと契約するのが、最適だと言えるでしょう。