
なぜSEO対策業者が嫌われるのか!? ~僕の実体験からお話します~
実例!以前僕が勤めていた会社に来たSEO業者達
事例1:超有名企業の子会社A社の場合
僕がY(仮名)という会社に勤めていた、2018年のある日のこと。
同僚から、
「ウチの会社、SEO業者と契約を結んだらしいよ」という話を聞いたのです。
当時の僕は、個人ブログの運用をしていたものの、SEOについては実務キヤリアのない、言わば素人。
「SEO業者って、どーなん?」
とは思ったものの、企業のSEO対策に口出しできるほどの知識はありませんでした。
それでも『僕が、WEB関連にそこそこ詳しい』と知っていた当時のマネージャーから、「この契約、どう思いますか?」と相談されたことで、SEO業者の詳しい内容を知ることになったのです。

Y社が契約したSEO業者は、ネット業界では超有名な企業(の子会社)A社(仮名)だったため、当時の僕でも名前は知っていました。
契約期間は、1年間。料金はキャンペーン特価で、計20万円ほどだったと記憶しています。
契約さえすれば、後は丸投げでA社が1年間SEO対策をし続けてくれるというもの。
大手ならではの企業力を活かした、
- 数十件という外部リンクの設置
- 内部リンク・キーワードの最適数見直し、提案、設置
が主な施策でした。
A社の営業曰く「私たちは、百以上の自社サイトをもっています。それぞれに貴社サイトのリンクを貼ることで、検索エンジンの評価を上げ(※)、同時に内部のキーワード数やリンク数なども見なおし、総合的に評価を上げていきます。」
※多数の外部リンクが貼られたサイトは、有用なコンテンツと判断され、検索エンジン(主にGoogle)からの評価が上がるとされています。
このやり方自体「どうかな?」と思いましたが、しばらくは黙って様子を見ることにしました。
A社の取り組みとは
A社のSEO対策は、ふたを開けてみると、お粗末極まりない内容でした。
3ヶ月ほど経って見せられたのが、1、2ページしかないサイトに、5、6行の文章が書かれているだけのもの。
そこにクライアント(Y社)のサイトURLが貼られているだけ。
それが全部で30個(サイト)ほどあったでしょうか。
「このお粗末なページがA社の言う『百以上ある自社サイト』???」
「いや、ここから更に作り込んで行くのだろう」と思い、先方の担当者に問い合わせてみると…
「いえ、外部リンクについては一旦これで完了です」
・・・
うそー!!!
絶句しました。
「いや、もう一つの施策(外部リンクやキーワードの最適化)が期待できるに違いない・・・」
そう思い、4ヶ月ほど経った頃、再度進捗について問い合わせても、ほとんど進んでいる様子がない。
僕らがせっついて初めて、『ポーズ的に進めている風』な書類が送られてきたのみでした。
「4ヶ月間も一体何をしてたんだ・・・」
いや、むしろ何もしていない方がマシかだったかもしれません。
と、言うのも、前述の外部リンク施策、これがかなりグレーなやり方だったからです。
『評価を得るためだけに創ったダミーサイトに外部リンクを貼りまくる』
そのような施策は、当時既に(Googleから)ペナルティを食らう可能性が高い行為として知られていました。

それをマネージャーに伝えると
「確かに問題ありですね。残念ですが、A社との契約は中止しましょう」と言うことに・・・。
結局、支払ってしまった契約料はあきらめ、A社との取引は中止(ペナルティを食らいかねない外部リンクだけは全て外して貰い、内部に関する施策も一切中止してもらいました)。
事例2:超有名(IT)企業の元社員、Bさんが起ち上げたSEO業者の場合
もう一件は、超有名IT企業から独立起業したというBさんが営業に来たときの話です。
こちらの対策は、多少まともだと感じました。
まず、報酬は完全出来高制。
Bさんが記事を書き、その記事の検索結果ランキングを毎週チェック、その順位に応じ、報酬金額を決定するというものでした。
BさんとY社で、ユーザーに伝えたいこと(売り出したい商品、サービス等)は何か、そのユーザーが使いそうな検索ワードは何か。などを洗い出す。
後はBさんが、記事を書き、公開、適宜修正を加えながら検索エンジンの表示結果を待つ。という流れ。
まともですよね。
で、報酬について。
GRCという検索結果ランキングチェックツールを使い、毎週水曜日にランキングをチェック。Bさんの書いた記事が、
確か、
1位~3位ならその週に3万円
3~5位ならその週に2万円
6位~10位ならその週に1万円
それ以下なら0円
を報酬として支払う、というものだったと記憶しています。
記事を作成してくれて、結果が思わしくなければ報酬ゼロの完全出来高制。
結構まともに感じますよね。

しかしどうでしょう。
ご存じかと思いますが、WEB記事や投稿というのは、上位に上げるのが比較的難しい一方、ひとたび上がると、多くのユーザーの目に触れる分、クリックされる回数も飛躍的にUPします。
クリック(閲覧)される回数が増えると、検索エンジンからの評価も上がり、さらに順位を上げる。という雪だるま式というか、例えるならトランプの『大富豪』的というか、強いものは更に強くなる、お金持ちの元には更にお金が入る、という現象が起こるわけです。
検索結果の1ページ目に上がるとしめたもの。こちらも目立つ分、長期に渡り上位をキープすることになります。
ちょっと影響力のある企業なら、顧客やファンに投稿の告知、SNSで拡散などすると、すぐ上位に食い込むことがあります。
実際、僕の記事も企業力のある会社で書くと、その殆どが検索結果の1ページ目(1位から9位または10位)にランクインしています。
Y社は特定のサービス業に属しており、その業界ではトップレベルの規模を誇る会社(だからこそ営業に来たのでしょうけど…)。
Y社協力のもと、サービスに関する紹介ページや、業界に関する記事を作成すれば、狙ったキーワードで検索結果の上位に上げることは、それほと難しいことではありません。
もう、お分かりですよね。このカラクリ。
例えば1つの記事が長期間安定して、1位から3位以内にランクインしたとしましょう。
それだけで、(月4週として)1ヶ月で12万円GET。
その後は何もしなくても、ちょっとした編集や追記だけで、2,3年は同じ順位をキープすることも可能で、報酬が入り続けることになります。
記事はいくつ投稿してもいいわけですから、たくさん作れば作るほど、上位表示される確率も上がり、報酬も増えるというお話。
※しかもY社がBさんとの契約を解除した場合、それまでBさんがが書いたY社の記事は、WEB上からすべて削除しなくてはいけないというおまけ付き(記事の買取ではないので、権利はBさんが持ったまま、ということです)。
Y社は、記事を検索結果上位に表示させ続けたるには、Bさんとの契約を続けるしかないわけです(報酬を支払い続けなくてはいけない)。
ボロい商売です。
もちろんお断りしました。
僕が個人事業主として起業しようと決心したきっかけ
しかしこのことがきっかけで、僕が独立を決心することになったのです。
前述の事例1も2もそうですが
「大手企業や、有名IT企業の元社員でも、この程度なのか。」
これなら僕でも出来る!

いや、何倍も誠実に、根拠ある方法で露出度も、検索結果順位も向上させることができます。
これらの出来事が、僕の独立を後押ししたことは間違いありません。